2010年
平成22年
3月。
遂に、とうとう、やっと、自動車を買った。
38歳にして初めて自動車を買った。
トマムに来て6年間、自動車ナシの生活を普通に時には意地で通してきたが、ヤッパリどーしても必要と感じたので買うことにした。
しかし、鉄道が好きで子供の頃から国鉄ばっかし見てきたイトウには自動車のことはマッタク解らない。まぁ知ってるのはクラウンとかマークⅡとかカローラとかミゼットとかオート3輪とかの名前だけ。
だからスタッフの橋本や佐々木や佐藤に相談した。
イトウ 「自動車買おうと思うんだけど」
ハシモト 「え!やっと?」
イトウ 「でも全くワカンナイんだよね」
ハシモト 「じゃぁ心当たりに聞いとくよ」
佐々木と佐藤には「自動車屋に見に行ってご覧」と教えてくれた。
次の休み、帯広の自動車屋に行った。
自動車屋は大抵道路沿いにあって駅前には無い(当たり前田のクラッカー)
だから随分と歩いた。
一軒入っちゃパンフレットを見て話しを聞いてもう一軒入っちゃぁ話を聞いて2軒目で厭になった。
暫くして橋本から「車のこと聞いたら何台かあるって言ってたよ」と教えてくれた。
直接聞いてみたら2台アルと言われた。
1台は白のヴィッツで2駆でマニュアルでナビ付き
もう1台は黄色のファンカーゴでオートマでナビは無くてスターターを付けてくれるということだった。
どちらも車検が2年付いていた。
マニュアルに乗ってみたかったけど4駆のほうがいいよと言われ一晩考えてファンカーゴにした。
「だけど黄色だよ」
と言う人があったけど走れば良いよと答えた。
ファンカーゴに決めた次の日、
用事でザ・タワーに行ったとき。
「ファンカーゴに決めたんだって?」
とか
「黄色だって?」
とか
「遂に車買ったんだって?」
と言われた。
たった2日でもう広まってる・・・
そのニュースの速さは昭和29年9月26日の洞爺丸遭難事故並みの速さだ。
通信衛星もインターネットも携帯電話もない昭和29年。
1000人以上が乗った満員の青函連絡船洞爺丸が台風で転覆したニュースは無電でたった2日で世界中に広まる大ニュースになった。
伊藤が自動車を買った ことはトマムのゴク一部ではニュースになった。
3週間後黄色のファンカーゴがやってきた。
3月はまだ雪があり寒い。道路も凍っているから滑りやすい。一番危険なのは4月頃、春の雪解けが始まった頃である。
昼間は暖かくて雪が溶け水が道路を濡らす。夜になって気温がマイナスになると道路が凍る。そうなるといくら良いスタットレスを履いていても滑る。もっと怖いのはブラックアイスバーンだ。
ブラックアイスバーンは一見道路が濡れているだけのように黒く見えて実は凍っているという大変怖い状態。思いっきり滑る。このときに事故も多い。
トマム(北海道)では冬から春、秋から冬に変わるときによく使われる挨拶の言葉がある。
「タイヤ変えた?」
年に2回、タイヤを夏タイヤから冬タイヤ、冬タイヤから夏タイヤに交換する行事がある。
ファンカーゴも納車されたときは冬タイヤだったので5月の大型連休後にタイヤを変えた(本当は変えてもらった)今年は雪が多く気温も低いので雪解けは遅いし、大型連休の前日まで雪は降るしでタイヤ交換の時を何時にするかがみんなの悩みどころだった。
連休も終わると流石にいつもの気温のときになったりするけどまだ寒い日もある。
それでも雪解けは進み近くの小川は気温が高い日は溢れるくらいの水量になる。
夜中になっても気温がマイナスまで下がることは殆ど無くなった。
道路も乾き夏タイヤで安心して走れるようになった。
しかし!
これで安心してはイケナイ 。
これから多くなるのは、
動物たちとの事故である。
エゾ鹿、キタキツネ、熊・・・
トマム周辺、と言うより北海道の道路はその動物の生息エリアを通っている場所もある。
トマム周辺でも鹿や熊とぶつかる事故が毎年ある。特急とぶつかることだってちょくちょくある。
「今度の札幌行特急は鹿とぶつかって10分遅れ」
なんて情報を聞くと、「またか」となる。
特急とぶつかったら鹿や熊の方が可哀そうと思うけど。自動車とぶつかった日にゃぁ人間様の方が可哀そうな時が多い。
自動車が壊れる。人間も怪我をする。時には絶命することもある。
また熊とぶつかり熊が怪我をすると、「手負いの熊」と言われ気が荒くなり危険になるので注意報が出たり猟友会が動いたりする。
それに携帯電話の圏外になる場所が動物に出くわしやすいので注意が必要。
あと、鹿を一頭見つけたらその付近に必ず数頭、時には何十頭といるので必ず周りを確認すべしである。
気が付けば周りをグルリ囲まれ見つめられていたりなんかする。
夜なんかは特に危険なので注意されたい。キツネやテンの直前横断。鹿が道の真ん中で仁王立ち。
山の上以外は雪も無くなった森は緑が濃くなり出し鶯も鳴き始めもうすぐカッコウが鳴く。農作業も本格的に始まりトラクターが大きな畑を忙しく走り回っている。北海道の夏の景色になった。ドライブにも気持ちのよい時季。北海道のドライブには松山千春の歌がヤッパリ似合う。(あくまで個人的な意見)
大空と台地の中で、真っ直ぐに続く北海道の道を、人も自動車もトラクターもエゾシカもキタキツネも熊も牛も馬も通行している。
ご無沙汰しました。
相変わらず、楽しい中に旅情を誘う文章ですね。それにしても、ユーミンに千春。同年代ではないはずなのですが、やっぱり近い世代なのですね。「そうそう」と思わず大きく頷いてしまいました。
ところで、伊藤さん、車を買われたのですか! これからは、行動範囲もさらに広がって、北海道の見所や穴場情報を伝えていただけるのではないかと期待しています。
そう言えば、2年前の夏のトマム滞在時(伊藤さんとお会いした時ですね)、富良野からの帰り道で鹿に出会いました。すぐ近くで車を停めても逃げないので、写真やビデオを撮ろうと構えたら、逃げ出しました。家族みんなでなかなかできない、北海道ならではの出来事だと喜んでいましたら、夕食の時に、スタッフの方から「車とぶつかったら大変ですよ」と教えて頂きました。言われてみれば成る程どという感じですね。他にも北海道ならではの常識ってありますよね。キタキツネに触らないとか、冬のタクシーの車内が結構暑いとか‥‥。
さて、今年の夏はトマムに行きたかったのですが、いろいろと事情がありまして断念いたしました。スキーシーズンにはお邪魔できると思いますので、それまでは伊藤さんのブログで楽しませて頂きます。
翔さん>
お久しぶりです。翔さんご家族の皆さんお元気でしょうか。
選曲にご賛同いただきありがとうございます(笑)
はい、車を買ってしまいました。先日も生キャラメル作りにいらしたお客さんに、
「ファンカーゴの調子はどですか?」と訊かれました。
北海道は今、一番良い時期です。陽も長く、爽やかで。
あちこち出かけ、見どころなどをご案内するようアップします。が、なにぶんいつも書くのが遅いので今シーズンというより来シーズン用になってしまうかもしれません。申し訳ありません。。。
2年前、鹿に会ったんですね。確かにぶつからなくて良かったです。
今年はまたリゾートセンター勤務に戻りました。
この夏、お会いできないのは残念ですが、冬にお会いできることを楽しみにしています。
いつもコメントありがとうございます。
いとう かつあき