• location:HoshinoResorts Tomamu
  • photo:Miho Furuse
  • text:Lisa Obinata

お父さんは国際山岳ガイドであり、世界でも数人しかチャレンジしたことのない急峻な斜面の数々を滑り込んできた日本を代表するスキーヤー佐々木大輔。お母さんは元ハーフパイプオリンピック代表であり、アラスカなどの難所に挑戦してきた女性では数少ないスノーボーダー佐々木陽子(旧姓・三宅)。現在も北海道・札幌をベースに、それぞれ雪山をメインフィールドに活躍するふたりだけれども、家に帰れば、3人の子供たちのパパとママ。 ふたりが大切にしているのは、季節を通して子供たちに野山での山登りや山菜採り、川や海での水遊び、雪山でのスキーやスノーボード、はたまた各地への旅行など、いろいろな経験を家族で共にして成長していくこと。冬、雪が降ったら裏庭でスキーや雪遊びは日常のこととして、家族5人全員思い切り遊ぶぞ~というときに選ぶ旅先は「星野リゾート トマム」。佐々木家のファミリートリップに密着取材しました!

Vol.1

2月の下旬、ハイエースから元気な子供たちが3人、荷物を運ぶのも楽しいお仕事とばかりに、次々に降りてきました。トマムは楽しいところ!とすでに知っている子供たち、冬はなかなか一緒に遊べないお父さんも揃っての家族旅行で、ワクワク感が身体中から溢れ出しています。

星野リゾート トマムは、札幌から車で約2時間。エントランスからホテルに到着するまでのアプローチは、大人でも胸踊る、広大な雪景色にリゾートの空気感が満点。その敷地面積は東京ドーム約213個分だとか! 本州のスキー場ではまず経験できない特別な世界が広がります。

今回滞在するリゾナーレトマムは、一番奥の森の中に静かに佇む32階建てのホテル。展望ジェットバスとサウナを完備したオールスイートタイプで、大人がゆったりと過ごすのが似合うけれども、5名以上で宿泊できるファミリー向けのお部屋も用意されています。

チェックインをすると、子供たちのテンションはさらにアップ! 大きな窓に張り付き15階から見下ろす雪景色に目を丸くし、お母さんが荷物整理をしている間、2段ベッドのあるお部屋で、怪獣役のお父さんから逃げ回り。家族5人で過ごすことのできるリビングも広々。

リゾナーレは落ち着いた空間で、ゆったりした雰囲気で迎え入れてくれました。子供たちへの気配りも有難い!

夕食をどこで食べようかと相談していると、長女のアカリが即答。トマムに来るのは5回目というアカリは、すでにトマムのお気に入りを熟知しているようです。森のレストラン「ニニヌプリ」は、高い天井に広い空間、一面ガラス張りの窓の外は雪化粧をしたトドマツの原生林が美しいビュッフェレストラン。リゾナーレからニニヌプリまでは、ホテル間を結ぶチューブウォークを約5分ほど歩くのですが、この移動も子供たちにとっては大冒険。長~い廊下をスキップしたり、階段とエレベーターに分かれたり、床の模様に合わせて歩いてみたり。

ちょうどよくお腹を空かせてのディナーは「肉ビュッフェ」。豚丼やザンギ(唐揚げ)など、北海道ならではのご当地グルメや、チョコレートフォンジュタワーなど子供が喜ぶメニューもたっぷり。

エビス、クラシック、よなよなエールの3種類
飲み比べ&飲み放題の生ビールもおすすめ!

食後は、トマムの冬の風物詩、アイスヴィレッジへ。最低気温が氷点下30度にも達するトマムだからこそ実現できる冬期限定の氷の街、アイスヴィレッジ。毎年その姿を変え、何度訪れても感動してしまう人気スポットなのです。

スキーウエアを着て、完全防備のアカリとアオイは、アイスヴィレッジに向かう小道も楽しくて仕方ない様子。灯いたり、消えたり、夜の雪道を幻想的に照らすドームライトの前でポーズ! 初日からモデルのお仕事も一丁前です。

氷と雪で作られたドームがいくつも並ぶ、氷のストリート。それぞれのドームは全て違った作りで、1軒1軒のぞいて歩くだけで楽しい。大きなマシュマロをみんなで焼いて、冷たい氷のテーブルで熱々マシュマロを食べたり、氷のブックカフェで絵本を読んだり。泊まることもできる露天風呂付き氷のホテルや、本格的な教会は一見の価値あり。毎年トマムのスタッフでアイデアを出し合って、この素敵な空間を手作りしているそうです。ひと冬で溶けて消えてしまうという儚さがまた魅力的で、今では世界中から観光客が訪れています。

氷の楽器や氷の滑り台も楽しかったよ~。キラキラ綺麗で写真を撮りたい場所がいっぱい!

さすが、佐々木家のアクティブな子供たち。観光はそこそこに、みんなでアイススケートに挑戦です。お父さん、アカリ、アオイは早速スケート靴をレンタル、自然の氷で作られたアイスリンクはスケート靴を履かなくても入れるということで、お母さんと2歳のリョウは見学です。スキーは大得意の大輔父さん、スケートは数えるくらいしか経験がないとか。と言いつつも、娘たちの前で良いところを見せてやる~とばかりに、回転ジャンプ! 尻餅をつきながらも、数十分でくるくる回り始めた佐々木大輔、さすが“滑る”ことには事欠きません。そして父ちゃんのDNAをビンビンに発揮していたのはリョウ。ひとり黙々とアイスリンクの脇で遊んでいると思いきや、雪の壁をアイスクライミングさながら、全身を使って登っています。そしてジャンプ!の繰り返し。この旅の間、リョウは雪の壁を見つけては登る、飛ぶを常に繰り返しておりました。

アイスヴィレッジを遊び尽くして部屋に戻れば、みんなでジャグジーのお風呂。眠るまで“非日常”の連続です。さあ、明日はいよいよスキー! 佐々木家のファミリースキーはどんな様子なのでしょう。次回へ続く。