10月6日の雲海テラス
今朝の雲海テラスでは、雲海の発生はありませんでしたが、秋色に染まってきた山並みを見ることができました。白樺やハンノキの葉がだいぶ黄色く染まってきています。
今朝は外気温が8℃までしか上がらず、風も北西の風が強く吹き、尾根沿いでは10m/s前後の風が吹き下ろしてきて、非常に寒い朝となりました。湿度もこの風が飛ばしてしまい、雲海の発生には至りませんでした。いつもなら95%以上の湿度になるのですが、今朝のトマムの湿度は80%ほどで、空気中の水分量が少なく、雲になりきれなかったと考えます。
その反面、低くなってきた気温が山々の木々を黄色く染めており、太陽が昇ってきた6:00頃は、柔らかく温かみのある黄金色の太陽光が、ゴールデンアワーを綺麗に彩りました。今日の日の出時刻は5:31頃でしたが、東の空に雲があり、6:00頃まで太陽が顔を出しませんでした。このように日の出が遅れて見える日は、優しい日差しの太陽光が、秋色に染まった山並みを綺麗に染めあげます。
今朝は紅葉とは山々の木々にどのようなことが起きているのか?を書いてみようかと思います。
植物の葉には、光合成を行うのに必要な光合成色素であるクロロフィル(緑色)やカロテノイド(黄色など)を多く含んでいます。これらの色素のうち、クロロフィルが最も多量に含まれていることから、普通、葉は緑色に見えています。しかし、秋になって気温が下がってくると、光合成の効率が低下し葉を維持する利益が減少してしまうため、葉を落とす準備を始めます。その準備の一つとして、葉に含まれる栄養素を翌春に再利用するために、幹や枝に回収します。この過程において、クロロフィルが分解され、種によってはアントシアニン(赤色の色素)やフロバフェン(茶色の色素)が合成されることで、色素量のバランスが変化し葉の色が変わります。紅葉は、1日の最低気温が8℃以下になると始まって、5~6℃以下になるとさらに紅葉が進むといわれています。また、紅葉が鮮やかになる条件として、昼夜の気温差が大きいことや日光がよく当たることなどが必要といわれています。今朝は外気温が6℃まで下がったので、ますます紅葉が進みそうですね。
今朝も素晴らしい朝でした。トマムの大自然に感謝して、共に明日の雲海発生に期待しながら、ここで擱筆させていただきます。
雲海テラススタッフ 藤田
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日々表情を変えるトマム山からの景色やCloud9の散策など、朝の特別な時間をぜひ雲海テラスでお過ごしください。
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