9月3日の雲海テラス 霧と雨のせめぎ合い
本日の雲海テラスは、気温11℃・東風2m/sと、一面が濃い霧に包まれるコンディションとなりました。一見すると視界を遮られた真っ白な「雲中」の世界ですが、テラス周辺では地球のエネルギーが激しく交錯する、非常にドラマチックな気象の攻防戦が繰り広げられました。
本日の最大のハイライトは、雨が引き起こす下降気流(ダウンドラフト)と、地表付近で湧き立ち続ける蒸気霧による壮絶なせめぎ合いです。上空から降る雨滴は、周囲の空気を巻き込みながら力強く下降し、一時はテラス直下の雲を強引に押し下げて悪天候型雲海の隙間を作り出そうと試みました。しかし、本日は気温が11℃と低く一定に保たれていたため、降雨によって供給された大量の水分が瞬時に空気を飽和させました。下降気流によって霧が押し下げられるそばから、それを上回るスピードで新たな蒸気霧が生成されて視界を埋め尽くすという現象が果てしなく繰り返されました。雲を力技で押し下げる力と、飽和状態によって絶え間なく雲を生み出す作用がリアルタイムで激突し続けた結果、本日は蒸気霧が見事な粘りを見せ、雲中の時間を長く保持する一日となりました。
こうした気象のダイナミズムが凝縮された雲中の日こそ、ぜひご参加いただきたいのが「雲海ガイド」です。テラス周辺の複雑な気象変化は随時無線でガイドへ連絡されており、刻一刻と表情を変える大気のメカニズムを誰よりも正確に把握しているのが現場の雲海ガイドです。日替わりで担当メンバーが変わり、それぞれの個性を活かした独自の視点で気象の面白さを解説しておりますので、真っ白な世界の裏側に隠された大気のドラマを直接お尋ねいただくには格好の機会となりました。冷え込むなか雨具をご着用いただき、この気象の奥深さを体感してくださった皆様、誠にありがとうございました。
明日以降の雲海発生に期待して、ここで擱筆いたします。
雲海テラススタッフ 藤田




日々表情を変えるトマム山からの景色やCloud9の散策など、朝の特別な時間をぜひ雲海テラスでお過ごしください。

毎日15:00までに、翌朝の「雲海予報」を発表いたします。



