9月27日の雲海テラス ふたつの霧と光明
今朝の雲海テラスは、夜半に降った雨がもたらした引き締まった冷気と、湿度95%という潤いあふれる空気の中で静かに幕を開けました。山頂の気温は7℃。日の出前は厚い霧が立ち込め、視界が刻一刻と変化する静寂のスタートとなりましたが、空が白むにつれて今朝ならではのダイナミックな気象ドラマが広がっていきました。
今朝の景観をとりわけ特別なものにしたのは、発生メカニズムの異なるふたつの雲の共演です。日高山脈の山体で生まれたしっとりと密度の高い蒸気霧と、風に乗って斜面を駆け上がる躍動的な滑昇霧。このふたつの雲がトマムの地で重なり合い、上空と地表で交差する風によって、雲海はまるでひとつの巨大な生き物のように形を変えながら西へと流れ抜けていきました。雲海テラスからのびる稜線上には、北に降った雨は日本海へ、南に降った雨は太平洋へと注ぎ込む「分水嶺」があります。その分水嶺に目を向けると、稜線を越えて山肌を雲がダイナミックになだれ落ちる滝雲の姿も現れました。ふたつの海を分かつ境界を越えていく雲の力強い動きは、息をのむような立体的な景観を生み出していました。
陽が昇るにつれて、上空の雲の隙間から眩いばかりの光線が降り注ぎ、正式には薄明光線と呼ばれる天使の梯子が現れました。毛羽立った雲頂が朝日に照らされて黄金色に輝き、雲が切れて眼下に壮大な雲海が広がるたび、テラスからは大きな歓声が沸き起こっていました。
テラス周辺で突如として新しい雲が生まれ、目の前で静かに消えていくという、気象の神秘的なダイナミズムを間近で観察できるのも今朝のテラスの大きな醍醐味でした。一瞬たりとも同じ表情を見せない秋の雲海テラスへお越しの際は、山頂の厳しい冷え込みに備えて厚手のジャケットや手袋をご用意いただき、暖かくして一期一会の絶景をお楽しみください。
明日以降の雲海発生に期待して、ここで擱筆させていただきます。
雲海テラススタッフ 藤田




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日々表情を変えるトマム山からの景色やCloud9の散策など、朝の特別な時間をぜひ雲海テラスでお過ごしください。

毎日15:00までに、翌朝の「雲海予報」を発表いたします。



